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特許実務com Patented!!

社畜だけども弁理士試験挑戦中。2015年4月-6月はアメリカ特許実務研修中

アメリカで特許権が付与された後の手続

http://www.flickr.com/photos/43671133107@N01/2072910713
photo by somebaudy
特許が付与された後も特許として認められたクレームについて無効理由が残ることもあります。また、第3者が登録された特許のクレームに対して異議を申し立てることもあります。

2011年にリーヒー・スミス・アメリカ米国発明法は、先願主義に移行するとともにそれまで存続していた当事者系再審査とインタフェアレンスを廃止にしました。し、これに代わって、特許付与後の手続代わりに、異なる目的を有する様々な種類のポストグラント手続(付与後手続、Post Grant Proceeding)が導入されましたを導入しました。


ポストグラント手続きは、それぞれの目的に応じて使い分けてなされます。ポストグラント手続は大きく分けて、(1)特許を訂正する手続、(2)特許の有効性を争う手続、(3)その他の手続に分けられます。

  • (1)特許権を無効にする手続特許無効の手続
    • ①手続きの比較
      • 査定系再審査
      • 付与後レビュー
      • 当事者系レビュー
      • ビジネス方法レビュー
    • ②選択の基準
      • 1.当業者レビューと付与後レビューを選択する基準
      • 2.ビジネス方法レビューとは
      • 3.査定系審査の注意点
  • (2)特許権の付与された後、書類を訂正するための訂正手続
    • ①手続の比較
      • 訂正
      • 再発行
      • 査定系再審査
    • ②選択の基準
      • 1.訂正の留意点
      • 2.再発行の留意点
  • (3)特殊な手続き
    • 冒認手続
    • 補充審査
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アメリカ特許明細書では図面に力を入れる

http://www.flickr.com/photos/53649124@N00/3446277023
photo by Spin Spin


個人的にアメリカの特許実務と日本の特許実務で大きな違いの一つと感じていることに図面の準備があります。日本の特許法では、必須ではありません。必須としていないということもあって、日本の特許制度では、あくまでもクレームの理解を補助するための材料と捉えられています。


しかし、アメリカの特許審査官は図面を非常に重要視しています。図面によって引例によって大きく分けられていないものは、明細書の中の記載を読み飛ばし、まず拒絶理由を発行する審査官もいるぐらいです。元審査官も、審査の件数が多いので、まず、図面を見てクレームの特許性を判断すると言っているくらいなので、アメリカの特許において図面の重要性が大きいことが分かります。中間処理においても図面に引例とその出願の図面が違うでしょという主張がよく通りやすいのは変わりありません。

そのため、米国特許商標庁(USPTO)では、図面(Drawing)に関する規則について、とても細かい内容を規定しています。USPTOには、出願人から提出された図面が、USPTOが要求する細かい規定に合致しているか否か点検を行う製図者(Draftsman)がいます。製図者が規則に合っていないと判断すると、出願人は図面の再提出が求められます。

今日は図面をテーマにした記事にしたいと思います。

  • (1)図面の内容に関するUSPTOの規則
  • (2)将来を見据えた図面が必要
  • (3)中間処理の補正の範囲を広げる
  • 2.細かい記載要領
    • ①図面は基本白黒
    • ②用紙はA4サイズ
    • ③図面の種類に限定はない
    • ④材料の違いの表現
    • ⑤図面の大きさや影など
    • ⑥参照符号など
    • ⑦模型や追加資料などの提出
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特許権を登録したからとっていって油断しない、放棄することもあるし、訂正が必要になることもある

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特許権が登録されたからそれで終わりというわけにもいきません。特許権はその発明の実施の独占的な使用を認める代わりに、特許権者には特許権を維持するための年金を支払わなければなりません。

また、いざ特許権を行使しようと思っても実はその特許権の記載が少し間違っていたり、発明者の名前が間違っていた場合には特許権の行使ができなくなってしまう場合があります。(特許庁側のミスが以外と多い。。。)

そのため、特許権は登録された後であってもそのメンテナンスとして、アメリカ特許の放棄と訂正について書きたいと思います。

  • (1)放棄
  • (2)訂正
    • 特許庁側の過誤による誤り
    • ②出願人の過誤による誤り
    • ③発明者の誤記または欠落
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一部継続出願や分割出願などの継続出願を効果的に使って、一つの商品に係る特許権を増やす

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photo by neil1877

アメリカの特許制度において“継続的な出願”とは、親出願の出願日の利益を受けることができる出願のことを総称して呼びます。アメリカの特許制度ならではの制度として、この継続的な出願が挙げられ、訴訟などにおいても企業同士がよく争うこともあって、何度も改正が重ねられ、頻繁に規則が変更している、日本企業にとっては少し迷惑な面もある制度です。


例えば、法改正をまたいで継続的な出願がなされた特許では、審査経過を追うと新旧の法規則に合わせた出願がなされており、企業の事業戦略の目的に応じて複雑に絡み合った特許ポートフォリオを形成されていることも多くあります。継続的な出願の制度を熟知しているか、していないかで拒絶理由に対する対応などの中間処理などの対応も変わってきます。継続出願では新規事項の追加も一部認められることもあり、特許ポートフォリオの充実具合、多面的な権利取得等を行うことができ、企業の事業戦略に大きく影響を及ぼします。

  • (1)継続的な出願にはどのような種類があるか
  • (2)一部継続出願(CIP)
    • ①一部継続出願とはの概要
    • ②一部継続出願ができる時期
    • ③一部継続出願の手続
    • ④一部継続出願の使い方
      • 1.改良発明を追加する
      • 2.記載不備への補完
      • 3.補正却下への対応
      • 4.複数の出願を統合
      • 5.審判請求後の利用
  • (3)分割出願
    • ①分割出願の要件
    • ②分割出願を利用するケース
      • 1.限定要求・選択要求で選択できなかったクレーム
      • 2.複数の発明を含んでいる場合
  • (4)継続出願
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侵害行為に対する特許権者が受けられる救済措置について

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これまで特許訴訟に対してブログの記事を書いてきました。今日は侵害者による侵害に対して、特許権者が被る損害についての救済措置をテーマに記事を書いていきたいと思います。
patentjitsumu.hatenablog.com
patentjitsumu.hatenablog.com
patentjitsumu.hatenablog.com

  • (1)損害賠償金
    • ①損害賠償金の額「失われた利益」
    • ②合理的な実施料に基づく損害賠償額
    • ③三倍賠償
    • ④損害賠償の適用の制限
    • 弁理士費用と利息
  • (2)差止命令
    • ①予備差止命令とは
    • ②永久的差止命令とは
      • Ⅰ.法律的救済の妥当性・必要性
      • Ⅱ.特許権者の損害の大きさ
      • Ⅲ.公衆にとって不利益になると判断されれば差止命令が発行されないこともある
      • Ⅳ.侵害者に与える負担は考慮されない
  • (3)ITCによる差止(輸入禁止)
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アメリカ特許訴訟における一連の手続の流れ、その留意事項

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アメリカにおける特許侵害訴訟では、その審理が長期間にわたる上、そのため莫大に訴訟費用がかさみ、最終法廷に下された判決ではしばしば法外な賠償金の支払いが決定されます。


そのため、日本の企業は、一般にアメリカでの特許侵害訴訟を回避しようとする傾向があります。アメリカで自社が侵害者として疑われた場合、訴訟で争うか、和解か、アメリカでの販売・使用停止のいずれかの決断をしなければなりません。


アメリカで特許侵害を訴えられた場合、侵害を訴えられた基となる特許権の有効性、侵害の成否、証拠の有無などを公平かつ客観的に評価して決断するべきです。


プロパンテント政策の下、侵害訴訟では特許権者の方が有利だと言われています。しかし、他社から訴訟を提起されたとしても、他社が侵害する特許権を自身が侵害していないと思われる場合は、毅然として訴訟で争うべきです。

言い換えれば、日本企業が侵害の成否を慎重に検討した上で、アメリカで競争者に対して特許侵害訴訟を提起すれば、勝てる見込みは十分にあるはずです。

そこで、本日のテーマは、特許侵害訴訟における制度について書いていきたいと思います。

  • (1)アメリカの裁判所制度
  • (2)米国特許侵害訴訟の現状
  • (3)訴答段階
  • (4)被告を併合する
  • (5)陪審審理の請求
  • (6)ディスカバリーの手続
  • (7)公判審理前の手続
  • (8)略式判決での決着
  • (9)公判審理の手続と証人尋問
  • (10)連邦地方裁判所に対する控訴
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間接侵害はアメリカと日本で大きく違う、アメリカならではの間接侵害について

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前回の記事ではアメリカの特許制度における直接侵害を取り上げましたので、次はアメリカ特許制度における間接侵害について熱く取り上げてみたいと思います。間接侵害は、アメリカ特許法の271条(b)と271条(c)によって規定されています。


間接侵害は、直接侵害には当てはまらない行為であったとしても、のちに侵害に直結するような悪意のある第3者から特許権者を厚く保護するための規定だと考えてください。


しかし、後から詳しく説明しますが、271条(b)および271(c)も概念的な規定でしかなく、どのような第3者の行為が間接侵害に該当する行為であるのか、具体的な行為については、きっちり明文化されておりません。そのため、間接侵害の存在についてはしばしば訴訟において争点になり、訴訟の決着が遅延される原因の一つにもなっているでしょう。


日本においても間接侵害が規定されていますが、アメリカ特許法271条(c)の規定は、は日本の特許法101条と同じような規定であると考えてよいでしょう。しかし、アメリカ特許法271条(b)に該当する条文は日本の特許法にはありません。日本の特許制度よりもアメリカの特許制度の方が、間接侵害について広く捉え、より特許権者の保護が厚いと考えてよいでしょう。


ただし、日本の特許制度よりも厳格なのは、アメリカの場合、間接侵害が認められるためには、直接侵害が存在していることが要求されます。日本の特許法では直接侵害の有無に関係なく、101条で間接侵害が規定されているので、アメリカと日本では間接侵害の考え方について、大きな違いがあると言えるでしょう。

  • (1)積極的に侵害を引き起こす行為
    • ①間接侵害が成立する条件は、直接侵害が存在していなければならない
    • ②「積極的に侵害を引き起こす」とは
      • Ⅰ.ライセンスなど
      • Ⅱ.免責事項など
      • Ⅲ.修理とメンテナンス
      • Ⅳ.商品の購入
      • Ⅴ.公表
  • (2)主要部品の販売など
    • 直接侵害との関係
    • ②国外での販売
    • ③「知り」の範囲
    • ③非侵害の用途に使用できる部品
    • ④主要部という定義
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